きんめだか
金めだか

冒頭文

陽の光りが、庭先の鉢のところまでとゞくようになりました。なみ〳〵といれた水の面へ、かあいらしい金めだかが、四つ頭をならべて、せわしそうに鰭(ひれ)をうごかしながら、光りを吸おうとしています。もっと大きいのも沢山いたが、冬を越す間にこれだけとなりました。 いま、芽ぐんでいる睡蓮が、やがて鉢いっぱいに葉をのばして、黄色な花を咲くころ、その間を泳ぎまわり、卵をつけることだろうと思うと、何となく

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 芸術は生動す
  • 国文社
  • 1982(昭和57)年3月30日