主義を異にし、主張を異にしている作家は、各自の天分ある主観によって人生を異った方面から解釈している。材料を異った方面から採って来ている。或主義と或主義と相容れないのは、人生に対する解釈が異(ちが)い、観方が異うからである。或る作家は社会に生起する特殊の材料を取り扱い、或る作家は、永久に不変の自然を材料に取扱っている。畢竟(ひっきょう)、作家得意の観察から入り、深く人生に触れんとする努力から斯(か)