どじょうときんぎょ
どじょうと金魚

冒頭文

ある日(ひ)、子供(こども)がガラスのびんを手(て)に持(も)って、金魚(きんぎょ)をほしいといって、泣(な)いていました。すると、通(とお)りかかったどじょう売(う)りのおじいさんが、そのびんの中(なか)へ、どじょうを二匹(ひき)いれてくれました。 子供(こども)は、喜(よろこ)んで、びんに顔(かお)を押(お)しつけるようにして、ながめると、ひげをはやして、こっけいな顔(かお)に見(み)える

文字遣い

新字新仮名

初出

「朝日新聞」1928(昭和3)年5月18日

底本

  • 定本小川未明童話全集 6
  • 講談社
  • 1977(昭和52)年4月10日