みちのうえでみたはなし
道の上で見た話

冒頭文

いつものようにぼくは坂下(さかした)の露店(ろてん)で番(ばん)をしていました。 このごろ、絵(え)をかいてみたいという気(き)がおこったので、こうしている間(ま)も、物(もの)と物(もの)との関係(かんけい)や、光線(こうせん)と色彩(しきさい)などを、注意(ちゅうい)するようになりました。また坂(さか)の上方(じょうほう)の空(そら)が、地上(ちじょう)へひくくたれさがって、ここからは、そ

文字遣い

新字新仮名

初出

「こどもペン 3巻4号」1949(昭和24)年4月

底本

  • 定本小川未明童話全集 14
  • 講談社
  • 1977(昭和52)年12月10日