ひばりのおじさん
ひばりのおじさん

冒頭文

町(まち)の中(なか)で、かごからひばりを出(だ)して、みんなに見(み)せながら、あめを売(う)る男(おとこ)がありました。その男(おとこ)を見(み)ると、あそんでいる子供(こども)たちは、 「ひばりのおじさんだ。」と、いって、そばへよってきました。 あき地(ち)になっている、すこしのひろばへ、かたから、あめの箱(はこ)と、下(さ)げているかごを下(お)ろしました。 「さあ、お坊(ぼっ)ちゃん

文字遣い

新字新仮名

初出

「せうがく三年生」1938(昭和13)年6月号

底本

  • 定本小川未明童話全集 12
  • 講談社
  • 1977(昭和52)年10月10日