たかいきとからす
高い木とからす

冒頭文

林(はやし)の中(なか)に、一本(ぽん)、とりわけ高(たか)いすぎの木(き)がありました。秋(あき)が近(ちか)づくと、いろいろの渡(わた)り鳥(どり)が飛(と)んできて、その木(き)のいただきへとまりました。群(む)れをなしてくるものもあれば、なかには、つれもなく、一羽(わ)だけのものもありました。 村(むら)の子供(こども)たちは、そのさえずる声(こえ)を聞(き)いて、自由(じゆう)に、大

文字遣い

新字新仮名

初出

「こくみん三年生」1946(昭和21)年9月

底本

  • 定本小川未明童話全集 13
  • 講談社
  • 1977(昭和52)年11月10日