たいふうのこ |
| 台風の子 |
冒頭文
龍夫(たつお)と源吉(げんきち)の二人(ふたり)は、仲(なか)のいい友(とも)だちでした、二人(ふたり)は、台風(たいふう)が大好(だいす)きなのでした。 「源(げん)ちゃん、また台風(たいふう)がくるって、ラジオでいったよ。いつくるかなあ、きょうの晩(ばん)くるかもしれない。いまごろ二十キロの速(はや)さで、海(うみ)の上(うえ)を吹(ふ)いているんだね、すごいだろうな。」 彼(かれ)は、雨(
文字遣い
新字新仮名
初出
「日本の子供」1941(昭和16)年10月
底本
- 定本小川未明童話全集 13
- 講談社
- 1977(昭和52)年11月10日