しゅくだい |
| 宿題 |
冒頭文
戸田(とだ)は、お父(とう)さんがなくて、母親(ははおや)と妹(いもうと)と三人(にん)で、さびしく暮(く)らしているときいていたので、賢吉(けんきち)は、つねに同情(どうじょう)していました。それで、自分(じぶん)の読(よ)んでしまった雑誌(ざっし)を、 「君(きみ)見(み)るならあげよう。」と、与(あた)えたこともありました。 学校(がっこう)へきても、戸田(とだ)のようすは、なんとなくさび
文字遣い
新字新仮名
初出
「小学四年生」1938(昭和13)年8月号
底本
- 定本小川未明童話全集 12
- 講談社
- 1977(昭和52)年10月10日