しゃせいにでかけたしょうねん
写生に出かけた少年

冒頭文

野原(のはら)の中(なか)に、大(おお)きなかしの木(き)がありました。その下(した)で、二人(ふたり)の少年(しょうねん)は、あたりの風景(ふうけい)を写生(しゃせい)していました。 あちらには町(まち)があって、屋根(やね)が強(つよ)い日(ひ)の光(ひかり)にかがやいています。こちらには、青々(あおあお)とした田圃(たんぼ)があって、野菜(やさい)の花(はな)が、白(しろ)に黄色(きいろ

文字遣い

新字新仮名

初出

「小学四年生」1939(昭和14)年8月

底本

  • 定本小川未明童話全集 12
  • 講談社
  • 1977(昭和52)年10月10日