こま
こま

冒頭文

赤地(あかじ)の原(はら)っぱで、三ちゃんや、徳(とく)ちゃんや、勇(ゆう)ちゃんたちが、輪(わ)になって、べいごまをまわしていました。 赤々(あかあか)とした、秋(あき)の日(ひ)が、草木(くさき)を照(て)らしています。風(かぜ)が吹(ふ)くと、草(くさ)の葉先(はさき)が光(ひか)って、止(と)まっているキチキチばったが驚(おどろ)いて、飛行機(ひこうき)のように、飛(と)び立(た)ち、

文字遣い

新字新仮名

初出

「小学四年生」1937(昭和12)年10月

底本

  • 定本小川未明童話全集 12
  • 講談社
  • 1977(昭和52)年10月10日