おじさんの うち
おじさんの うち

冒頭文

あちらの 森(もり)の ほうで、ふくろうが なきました。さむい 風(かぜ)が ふいて、ほしの ひかりは ふるようです。ぼくの おじさんの うちは、もっと もっと、とおい ところでした。町(まち)を はなれて、どこか さびしい のはらを、でんしゃの はしる 音(おと)が ゴウゴウと きこえます。夜(よる)が ふけて、あたりが しんとしました。けれど、ぼくの おじさんの うちは、もっと もっと、とおい

文字遣い

新字新仮名

初出

「子どもクラブ」1948(昭和23)年2月

底本

  • 定本小川未明童話全集 16
  • 講談社
  • 1978(昭和53)年2月10日