おかのした
丘の下

冒頭文

年雄(としお)は、丘(おか)の上(うえ)に立(た)って、ぼんやりと考(かんが)えていました。 「学校(がっこう)で、みんなと別(わか)れるときは悲(かな)しかった。先生(せんせい)にごあいさつをすると、先生(せんせい)は、みんなに向(む)かって、こんど年雄(としお)くんは、お父(とう)さんが転勤(てんきん)なさるので、遠(とお)くへいかれることになったから、よくお別(わか)れをなさいとおっしゃっ

文字遣い

新字新仮名

初出

「小学四年生」1938(昭和13)年1月

底本

  • 定本小川未明童話全集 12
  • 講談社
  • 1977(昭和52)年10月10日