おかあさん |
| お母さん |
冒頭文
正(しょう)ちゃんは、目(め)をさますと、もう朝(あさ)でした。窓(まど)が明(あか)るくなって、どこかで雨戸(あまど)を繰(く)る音(おと)がしました。けれどそばに寝(ね)ている兄(にい)さんも、目(め)をさまさなければ、またお母(かあ)さんもお起(お)きなさらぬようすです。 「きょうは、日曜日(にちようび)なんだ。」 いつもなら、みんなが、こうゆっくりしてはいられぬのでした。正(しょう)ちゃ
文字遣い
新字新仮名
初出
「教育行童話研究」1938(昭和13)年5月
底本
- 定本小川未明童話全集 12
- 講談社
- 1977(昭和52)年10月10日