あにとさかな
兄と魚

冒頭文

正二(しょうじ)は、夏(なつ)のころ、兄(にい)さんと川(かわ)へいっしょにいって、とってきた小(ちい)さな魚(さかな)を、すいれんの入(はい)っている、大(おお)きな鉢(はち)の中(なか)へ入(い)れて、飼(か)っていました。 そのうちに、夏(なつ)も過(す)ぎ、秋(あき)も過(す)ぎてしまって、魚(さかな)は川(かわ)にいれば、もう暖(あたた)かな場所(ばしょ)を見(み)つけて冬(ふゆ)ご

文字遣い

新字新仮名

初出

「こくみん三年生」1940(昭和15)年12月

底本

  • 定本小川未明童話全集 13
  • 講談社
  • 1977(昭和52)年11月10日