あかつちへくるこどもたち |
| 赤土へくる子供たち |
冒頭文
一 釣(つ)りの道具(どうぐ)を、しらべようとして、信(しん)一は、物置小舎(ものおきごや)の中(なか)へ入(はい)って、あちらこちら、かきまわしているうちに、あきかんの中(なか)に、紙(かみ)につつんだものが、入(はい)っているのを見(み)つけ出(だ)しました。 「なんだろうか。」 頭(あたま)を、かしげながら、ほこりに、よごれた紙(かみ)を、あけてみると、べいごまが、六つばかり入(はい)っ
文字遣い
新字新仮名
初出
「せうがく三年生」1939(昭和14)年6~12月
底本
- 定本小川未明童話全集 12
- 講談社
- 1977(昭和52)年10月10日