ほしとピエロ
星とピエロ

冒頭文

何、あれはな、空に吊した銀紙ぢやよかう、ボール紙を剪(き)つて、それに銀紙を張る、それを綱か何かで、空に吊し上げる、するとそれが夜になつて、空の奥であのやうに光るのぢや。分つたか、さもなけれあ空にあんなものはないのぢやそれあ学者共は、地球のほかにも地球があるなぞといふがそんなことはみんなウソぢや、銀河系なぞといふのもあれは女(をなご)共の帯に銀紙を擦(す)りつけたものに過ぎないのぢやぞろぞろと、だ

文字遣い

新字旧仮名

初出

底本

  • 中原中也詩集
  • 角川文庫、角川書店
  • 1968(昭和43)年12月10日改版