なつはあおいそらに……
夏は青い空に……

冒頭文

夏は青い空に、白い雲を浮ばせ、 わが嘆きをうたふ。 わが知らぬ、とほきとほきとほき深みにて 青空は、白い雲を呼ぶ。 わが嘆きわが悲しみよ、かうべを昂(あ)げよ。 ——記憶も、去るにあらずや…… 湧き起る歓喜のためには 人の情けも、小さきものとみゆるにあらずや ああ、神様、これがすべてでございます、 尽すなく尽さるるなく、 心のままにうたへ

文字遣い

新字旧仮名

初出

底本

  • 中原中也詩集
  • 角川文庫、角川書店
  • 1968(昭和43)年12月10日改版