くらいてんこう
暗い天候

冒頭文

二 こんなにフケが落ちる、  秋の夜に、雨の音はトタン屋根の上でしてゐる……  お道化(どけ)てゐるな——しかしあんまり哀(かな)しすぎる。犬が吠える、虫が鳴く、  畜生! おまへ達には社交界も世間も、ないだろ。着物一枚持たずに、  俺も生きてみたいんだよ。吠えるなら吠えろ、  鳴くなら鳴け、目に涙を湛(たた)へて俺は仰臥さ。  さて、俺は何時死ぬるのか、明日か明後日か……——やい、豚、寝ろ!こん

文字遣い

新字旧仮名

初出

底本

  • 中原中也詩集
  • 角川文庫、角川書店
  • 1968(昭和43)年12月10日改版