ほっかいどうのしゅんかん
北海道の「俊寛」

冒頭文

十一月の半ば過ぎると、もう北海道には雪が降る。(私は北海道にいる。)乾いた、細かい、ギリギリと寒い雪だ。——チヤツプリンの「黄金狂時代(ゴールド・ラツシユ)」を見た人は、あのアラスカの大吹雪を思い出すことが出来る、あれとそのまゝが北海道の冬である。北海道へ「出稼」に来た人達は冬になると、「内地」の正月に間に合うように帰つて行く。しかし帰ろうにも、帰れない人達は、北海道で「越年(おつねん)」しなけれ

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 日本随筆紀行第二巻 札幌|小樽|函館 北の街はリラの香り
  • 作品社
  • 1986(昭和61)年4月25日