わたしのりれきしょ
私の履歴書

冒頭文

一、生まれ故郷は三宅島 わが生まれ故郷三宅島は大島、八丈島などとともに近世の流罪人の島として有名である。わたくしは先祖をたずねられると『大方流罪人の子孫だろう』と答えているが、事実、三宅島の歴史をみると遠くは天武天皇三年(皇紀一三三六年)三位麻積王の子を伊豆七島に流すと古書にある。島には有名流罪人の史跡が多い。三宅島という名の由来も養老三年(皇紀一三七九年)に、多治見三宅麿がこの島に流さ

文字遣い

新字新仮名

初出

「日本経済新聞」日本経済新聞社、1956(昭和31)年

底本

  • 浅沼稲次郎 私の履歴書ほか
  • 日本図書センター
  • 1998(平成10)年8月25日