きょういくのさいだいもくてき
教育の最大目的

冒頭文

各種生産物が時代の需用(じゅよう)に応じて、供給せらるると同じく、教育もまた時代に適応して、その方針を樹立せざるべからず。予は教育に於ては素人(しろうと)なれど、日本国民を如何(いか)に教育すべきか、換言せば教育の最大目的は如何(いかん)との題下(だいか)に一言(げん)述べてみようと思う。 教育とは「活(い)ける人間を造る」との一言に包含することが出来よう。予のいわゆる活(い)ける人間と

文字遣い

新字新仮名

初出

「精神修養 二巻八号」精神修養社、1911(明治44)年8月1日

底本

  • 新渡戸稲造論集
  • 岩波文庫、岩波書店
  • 2007(平成19)年5月16日