むらずまいのあき
村住居の秋

冒頭文

小さな流 この沼津の地に移住を企てゝ初めて私がこの家を見に来た時、その時は村の旧家でいま村医などを勤めてゐる或る老人と、その息子さんと、この家の差配をしてゐる年寄の百姓との四人連で、その老医の息子さんが私たちの結んでゐる歌の社中の一人であるところから斯んな借家の世話などを頼むことになつたのであつたが、先づ私の眼のついたのは門の前を流れてゐる小さな流であつた。附近を流るる狩野川から引いた灌

文字遣い

新字旧仮名

初出

底本

  • 日本の名随筆84 村
  • 作品社
  • 1989(平成元)年10月25日