ゆきのうえのおじいさん
雪の上のおじいさん

冒頭文

ある村(むら)に、人(ひと)のよいおじいさんがありました。ある日(ひ)のこと、おじいさんは、用事(ようじ)があって、町(まち)へ出(で)かけました。もう、長(なが)い間(あいだ)、おじいさんは、町(まち)に出(で)たことがありませんでした。しかし、どうしてもいかなければならない用事(ようじ)がありましたので、つえをついて、自分(じぶん)の家(いえ)を出(で)ました。 おじいさんは、幾(い

文字遣い

新字新仮名

初出

「童話」1922(大正11)年1月

底本

  • 定本小川未明童話全集 3
  • 講談社
  • 1977(昭和52)年1月10日