びっこのおうま
びっこのお馬

冒頭文

二郎(じろう)は、ある日(ひ)、外(そと)に立(た)っていますと、びっこの馬(うま)が、重(おも)い荷(に)を背中(せなか)につけて、引(ひ)かれていくのでありました。 二郎(じろう)は、その馬(うま)を見(み)て、かわいそうに思(おも)いました。どんなに不自由(ふじゆう)だろう。そう思(おも)うと、達者(たっしゃ)な馬(うま)は、威勢(いせい)よく、はやく歩(ある)いていくのに、びっこ

文字遣い

新字新仮名

初出

「童話」1922(大正11)年5月

底本

  • 定本小川未明童話全集 3
  • 講談社
  • 1977(昭和52)年1月10日