ふるさとのはやしのうた
ふるさとの林の歌

冒頭文

娘(むすめ)は毎日(まいにち)山(やま)へゆきました。枯(か)れ枝(えだ)を集(あつ)めたり、また木(き)の実(み)を拾(ひろ)ったりしました。 そのうちに、雪(ゆき)が降(ふ)って、あたりを真(ま)っ白(しろ)にうずめてしまいました。娘(むすめ)は家(うち)の内(なか)で親(おや)の手助(てだす)けをして、早(はや)く春(はる)のくるのを待(ま)ったのであります。それは、どんなに待(ま

文字遣い

新字新仮名

初出

「赤い鳥」1921(大正10)年12月

底本

  • 定本小川未明童話全集 2
  • 講談社
  • 1976(昭和51)年12月10日