ひゃくしょうのゆめ |
百姓の夢 |
冒頭文
あるところに、牛(うし)を持(も)っている百姓(しょう)がありました。その牛(うし)は、もう年(とし)をとっていました。長(なが)い年(とし)の間(あいだ)、その百姓(しょう)のために重(おも)い荷(に)をつけて働(はたら)いたのであります。そして、いまでも、なお働(はたら)いていたのであったけれど、なんにしても、年(とし)をとってしまっては、ちょうど人間(にんげん)と同(おな)じように、若(わか
文字遣い
新字新仮名
初出
「女性日本人 4巻1号」1923(大正12)年1月
底本
- 定本小川未明童話全集 2
- 講談社
- 1976(昭和51)年12月10日