ゆきだるま
雪だるま

冒頭文

いいお天気(てんき)でありました。もはや、野(の)にも山(やま)にも、雪(ゆき)が一面(めん)に真(ま)っ白(しろ)くつもってかがやいています。ちょうど、その日(ひ)は学校(がっこう)が休(やす)みでありましたから、次郎(じろう)は、家(いえ)の外(そと)に出(で)て、となりの勇吉(ゆうきち)といっしょになって、遊(あそ)んでいました。 「大(おお)きな、雪(ゆき)だるまを一つつくろうね。」

文字遣い

新字新仮名

初出

「小学少年」1923(大正12)年1月

底本

  • 定本小川未明童話全集 2
  • 講談社
  • 1976(昭和51)年12月10日