ふたつのうんめい
二つの運命

冒頭文

風(かぜ)の出(で)そうな空模様(そらもよう)の日(ひ)でありました。一ぴきのせみが、小(ちい)さなこちょうに出(で)あいました。 「なんだか怖(おそ)ろしいような空模様(そらもよう)ですね。今夜(こんや)はあれるかもしれません。早(はや)く家(うち)へ帰(かえ)りましょう。」と、せみはいいました。 正直(しょうじき)なこちょうは、空(そら)を見上(みあ)げて、 「ほんとうに暗(

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 定本小川未明童話全集 2
  • 講談社
  • 1976(昭和51)年12月10日