あかいてぶくろ |
赤い手袋 |
冒頭文
政雄(まさお)は、姉(ねえ)さんからこさえてもらいました、赤(あか)い毛糸(けいと)の手袋(てぶくろ)を、学校(がっこう)から帰(かえ)りに、どこでか落(お)としてしまったのです。 その日(ひ)は、寒(さむ)い日(ひ)で、雪(ゆき)が積(つ)もっていました。そして、終日(いちにち)、空(そら)は曇(くも)って日(ひ)の光(ひかり)すらささない日(ひ)でありましたが、みんなは元気(げんき)
文字遣い
新字新仮名
初出
「小学男生」1921(大正10)年3月
底本
- 定本小川未明童話全集 1
- 講談社
- 1976(昭和51)年11月10日