よいことをしたよろこび |
善いことをした喜び |
冒頭文
さよ子(こ)は、叔母(おば)さんからもらったおあしを大事(だいじ)に、赤(あか)い毛糸(けいと)で編(あ)んだ財布(さいふ)の中(なか)に入(い)れてしまっておきました。秋(あき)のお祭(まつ)りがきたら、それでなにか好(す)きなものを買(か)おうと思(おも)っていました。 もとよりたくさんのお金(かね)ではなかったのです。けれど、さよ子(こ)はそれを楽(たの)しみにして、ときどき机(つ
文字遣い
新字新仮名
初出
「童話」1921(大正10)年1月
底本
- 定本小川未明童話全集 1
- 講談社
- 1976(昭和51)年11月10日