おうさまのかんしんされたはなし
王さまの感心された話

冒頭文

この世界(せかい)が造(つく)られましたときに、三人(にん)の美(うつく)しい天使(てんし)がありました。いちばん上(うえ)の姉(ねえ)さんは、やさしい、さびしい口数(くちかず)の少(すく)ない方(かた)で、そのつぎの妹(いもうと)は、まことに麗(うるわ)しい、目(め)の大(おお)きいぱっちりとした方(かた)で、末(すえ)の弟(おとうと)は快活(かいかつ)な正直(しょうじき)な少年(しょうねん)で

文字遣い

新字新仮名

初出

「まなびの友」1920(大正9)年12月

底本

  • 定本小川未明童話全集 1
  • 講談社
  • 1976(昭和51)年11月10日