さかぐら
酒倉

冒頭文

上 甲(こう)と乙(おつ)の二つの国(くに)は、隣(とな)り合(あ)っているところから、よく戦争(せんそう)をいたしました。 あるときの戦争(せんそう)に、甲(こう)の国(くに)は乙(おつ)の国(くに)に破(やぶ)られて、乙(おつ)の軍勢(ぐんぜい)は、どしどし国境(こっきょう)を越(こ)えて、甲(こう)の国(くに)に入(はい)ってきました。甲(こう)の大将(たいしょう)は、と

文字遣い

新字新仮名

初出

「読売新聞」1918(大正7)年10月24日~25日

底本

  • 定本小川未明童話全集 1
  • 講談社
  • 1976(昭和51)年11月10日