めくらぼし
めくら星

冒頭文

それは、ずっと、いまから遠(とお)い昔(むかし)のことであります。 あるところに目(め)のよく見(み)えない娘(むすめ)がありました。お母(かあ)さんは、娘(むすめ)が、まだ小(ちい)さいときに、娘(むすめ)をのこして、病気(びょうき)のため死(し)んでしまいました。その後(あと)にきましたお母(かあ)さんは、この娘(むすめ)を、ほんとうの自分(じぶん)の産(う)んだ子供(こども)のよう

文字遣い

新字新仮名

初出

「おとぎの世界」1919(大正8)年6月

底本

  • 定本小川未明童話全集 1
  • 講談社
  • 1976(昭和51)年11月10日