うまをころしたからす
馬を殺したからす

冒頭文

北(きた)の海(うみ)の方(ほう)にすんでいたかもめは、ふとして思(おも)いたって南(みなみ)の方(ほう)へと飛(と)んできました。途中(とちゅう)でにぎやかな街(まち)が下(した)の方(ほう)にあるのを見(み)ました。そこにはおほりがあって、水(みず)がなみなみと青(あお)く、あふれるばかりでありましたから、しばらくそこへ下(お)りて暮(く)らしました。 この街(まち)は、この国(くに

文字遣い

新字新仮名

初出

「おとぎの世界」1919(大正8)年8月

底本

  • 定本小川未明童話全集 1
  • 講談社
  • 1976(昭和51)年11月10日