ずっと早く、まだ外が薄明るくもならないうちに、内じゅうが起きて明りを附けた。窓の外は、まだ青い夜の霧が立ち籠めている。その霧に、そろそろ近くなって来る朝の灰色の光が雑って来る。寒い。体じゅうが微かに顫(ふる)える。目がいらいらする。無理に早く起された人の常として、ひどい不幸を抱いているような感じがする。 食堂では珈琲を煮(に)ている。トンミイ、フレンチ君が、糊の附いた襟が指に障るので顫えながら