薦むる詞(ことば)昔我が濁れる目に夙(はや)く浮びしことあるよろめける姿どもよ。再び我前に近づき来たるよ。いでや、こたびはしも汝達(なんたち)を捉へんことを試みんか。我心猶(なお)そのかみの夢を懐かしみすと覚ゆや。汝達我に薄(せま)る。さらば好し。靄(もや)と霧との中より 5 我身のめぐりに浮び出でて、さながらに立ち振舞へかし。汝達の列(つら)のめぐりに漂へる、奇(く)しき息に、我胸は若やかに揺ら