しゃんはい
上海

冒頭文

序 この作品は私の最初の長篇である。私はそのころ、今とは違って、先ず外界を視ることに精神を集中しなければならぬと思っていたので、この作品も、その企画の最終に現れたものであるから、人物よりもむしろ、自然を含む外界の運動体としての海港となって、上海が現れてしまった。昭和七年に私はこの作を改造社から出したが、今見ると、最も力を尽した作品であるので、そのままにしておくには捨て切れぬ愛着を感じ、全

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 上海
  • 岩波文庫、岩波書店
  • 1956(昭和31)年1月9日、2008(平成20)年2月15日改版