まんようしゅうか
万葉秀歌

冒頭文

序 万葉集は我国(わがくに)の大切な歌集で、誰でも読んで好いものとおもうが、何せよ歌の数が四千五百有余もあり、一々注釈書に当ってそれを読破しようというのは並大抵のことではない。そこで選集を作って歌に親しむということも一つの方法だから本書はその方法を採った。選ぶ態度は大体すぐれた歌を巻毎に拾うこととし、数は先ず全体の一割ぐらいの見込で、長歌は罷(や)めて短歌だけにしたから、万葉の短歌が四千二百

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 万葉秀歌 下巻
  • 岩波新書、岩波書店
  • 1938(昭和13)年11月20日、1948(昭和23)年1月20日第10刷改版、1954(昭和29)年1月7日第23刷改版、1968(昭和43)年12月25日第41刷改版