あたみのはる
熱海の春

冒頭文

拜啓(はいけい) 三十日(さんじふにち)夜(よ)、相州(さうしう)酒匂(さかは)松濤園(しようたうゑん)に一泊(いつぱく)、間近(まぢか)に富士(ふじ)を望(のぞ)み松原(まつばら)に寄(よ)する夕波(ゆふなみ)の趣(おもむき)佳(よ)し。 年(とし)の瀬(せ)や鷄(にはとり)の聲(こゑ)波(なみ)の音(おと) 三十一日(さんじふいちにち)、小田原(をだはら)見物(けんぶつ)、遊女屋(いう

文字遣い

旧字旧仮名

初出

「俳藪 寅一」俳藪発行所、1902(明治35)年1月19日

底本

  • 鏡花全集 巻二十七
  • 岩波書店
  • 1942(昭和17)年10月20日