まびきな
間引菜

冒頭文

わびしさ……侘(わび)しいと言(い)ふは、寂(さび)しさも通越(とほりこ)し、心細(こゝろぼそ)さもあきらめ氣味(ぎみ)の、げつそりと身(み)にしむ思(おもひ)の、大方(おほかた)、かうした時(とき)の事(こと)であらう。 ——まだ、四谷(よつや)見(み)つけの二夜(ふたよ)の露宿(ろじゆく)から歸(かへ)つたばかり……三日(みつか)の午後(ごご)の大雨(おほあめ)に、骨(ほね)までぐし

文字遣い

旧字旧仮名

初出

底本

  • 鏡花全集 巻二十七
  • 岩波書店
  • 1942(昭和17)年10月20日