こううんぶのとけい
耕耘部の時計

冒頭文

一 午前八時五分 農場(のうじょう)の耕耘部(こううんぶ)の農夫室(のうふしつ)は、雪からの反射(はんしゃ)で白びかりがいっぱいでした。 まん中の大きな釜(かま)からは湯気(ゆげ)が盛(さか)んにたち、農夫たちはもう食事(しょくじ)もすんで、脚絆(きゃはん)を巻(ま)いたり藁沓(わらぐつ)をはいたり、はたらきに出る支度(したく)をしていました。 俄(にわ)かに戸があい

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • イーハトーボ農学校の春
  • 角川文庫、角川書店
  • 1996(平成8)年3月25日