『さびし』のでんとう
『さびし』の伝統

冒頭文

一 短歌には形式上の約束があるために、新らしい言葉がなかなか入り難い。入れようとすると無理が出来て、その企の放棄せられることは、常に実作者のあひだに行はれてゐる事柄である。若しこれが約束に対して放肆になれば破調の歌となり自由律の歌になつてしまふのであるが、自由律を唱へる人々と雖、ときどき定型のやうなものを作つて見て、故郷を偲ぶごとき面持をしてゐる。 さういふ風であるから、短歌で

文字遣い

新字旧仮名

初出

底本

  • 日本の名随筆63 万葉(三)
  • 作品社
  • 1988(昭和63)年1月25日