げんじものがたり 48 しいがもと |
| 源氏物語 48 椎が本 |
冒頭文
朝の月涙のごとくましろけれ御寺(みてら)の鐘 の水渡る時 (晶子) 二月の二十日(はつか)過ぎに兵部卿(ひょうぶきょう)の宮は大和(やまと)の初瀬(はせ)寺へ参詣(さんけい)をあそばされることになった。古い御宿願には相違ないが、中に宇治という土地があることからこれが今度実現するに及んだものらしい。宇治は憂(う)き里であると名をさえ悲しんだ古人もあるのに、またこのように心をおひかれ
文字遣い
新字新仮名
初出
底本
- 全訳源氏物語 下巻
- 角川文庫、角川書店
- 1972(昭和47)年2月25日改版