ほうねんぎょうでん
法然行伝

冒頭文

一 法然上人は美作(みまさか)の国、久米(くめ)の南条稲岡庄(なんじょういなおかのしょう)の人である。父は久米の押領使(おうりょうし)、漆(うるま)の時国(ときくに)、母は秦氏(はたし)である。子の無いことを歎いて夫婦が心を一つにして仏神に祈りをした。母の秦氏が夢に剃刀(かみそり)を呑むと見て身ごもりをした。父の時国が云うのに、 お前が孕(はら)める処定めてこれは男の子であって

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 中里介山全集第十五巻
  • 筑摩書房
  • 1971(昭和46)年8月30日