すみだがわ
すみだ川

冒頭文

一 俳諧師(はいかいし)松風庵蘿月(しょうふうあんらげつ)は今戸(いまど)で常磐津(ときわず)の師匠(ししょう)をしている実(じつ)の妹をば今年は盂蘭盆(うらぼん)にもたずねずにしまったので毎日その事のみ気にしている。しかし日盛(ひざか)りの暑さにはさすがに家(うち)を出かねて夕方になるのを待つ。夕方になると竹垣に朝顔のからんだ勝手口で行水(ぎょうずい)をつかった後(のち)そのまま真裸体

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • すみだ川・新橋夜話 他一篇
  • 岩波文庫、岩波書店
  • 1987(昭和62)年9月16日