いかにどくしょすべきか
如何に読書すべきか

冒頭文

一 先ず大切なことは読書の習慣を作るということである。他の場合と同じように、ここでも習慣が必要である。ひとは、単に義務からのみ、或いは単に興味からのみ、読書し得るものではない、習慣が実に多くのことを為(な)すのである。そして他のことについてと同じように、読書の習慣も早くから養わねばならぬ。学生の時代に読書の習慣を作らなかった者は恐らく生涯読書の面白さを理解しないで終るであろう。 読

文字遣い

新字新仮名

初出

「学生と読書」1938(昭和13)年12月

底本

  • 読書と人生
  • 新潮文庫、新潮社
  • 1974(昭和49)年10月30日