げんじものがたり 37 よこぶえ |
| 源氏物語 37 横笛 |
冒頭文
亡(な)き人の手なれの笛に寄りもこし夢の ゆくへの寒き夜半(よは)かな (晶子) 権大納言(ごんだいなごん)の死を惜しむ者が多く、月日がたっても依然として恋しく思う人ばかりであった。六条院のお心もまたそうであった。御関係の薄い人物でも、なんらかのすぐれたところを持っている者の死は常に悲しく思召(おぼしめ)す方であったから、柏木(かしわぎ)の衛門督(えもんのかみ)はまして朝夕にお出入りしてい
文字遣い
新字新仮名
初出
底本
- 全訳源氏物語 中巻
- 角川文庫、角川書店
- 1971(昭和46)年11月30日改版