げんじものがたり 33 ふじのうらは
源氏物語 33 藤のうら葉

冒頭文

ふぢばなのもとの根ざしは知らねども 枝をかはせる白と紫    (晶子) 六条院の姫君が太子の宮へはいる仕度(したく)でだれも繁忙をきわめている時にも、兄の宰相中将は物思いにとらわれていて、ぼんやりとしていることに自身で気がついていた。自身で自身がわからない気もする中将であった。どうしてこんなに執拗(しつよう)にその人を思っているのであろう、これほど苦しむのであれば、二人の恋愛を

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 全訳源氏物語 中巻
  • 角川文庫、角川書店
  • 1971(昭和46)年11月30日改版