げんじものがたり 30 ふじばかま
源氏物語 30 藤袴

冒頭文

むらさきのふぢばかまをば見よといふ 二人泣きたきここち覚えて (晶子) 尚侍(ないしのかみ)になって御所へお勤めするようにと、源氏はもとより実父の内大臣のほうからも勧めてくることで玉鬘(たまかずら)は煩悶(はんもん)をしていた。それがいいことなのであろうか、養父のはずである源氏さえも絶対の信頼はできぬ男性の好色癖をややもすれば見せて自分に臨むのであるから、お仕えする君との間に、

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 全訳源氏物語 中巻
  • 角川文庫、角川書店
  • 1971(昭和46)年11月30日改版