げんじものがたり 25 ほたる
源氏物語 25 蛍

冒頭文

身にしみて物を思へと夏の夜の蛍ほの かに青引きてとぶ     (晶子) 源氏の現在の地位はきわめて重いがもう廷臣としての繁忙もここまでは押し寄せて来ず、のどかな余裕のある生活ができるのであったから、源氏を信頼して来た恋人たちにもそれぞれ安定を与えることができた。しかも対(たい)の姫君だけは予期せぬ煩悶(はんもん)をする身になっていた。大夫(たゆう)の監(げん)の恐ろしい懸想(け

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 全訳源氏物語 中巻
  • 角川文庫、角川書店
  • 1971(昭和46)年11月30日改版